前記事で報告したように、2018年の甲南大学学生自死事件に関し、3月に大阪高裁で、加害者に対する名誉棄損行為があったとして、神戸地裁一審判決に続き、賠償判決が出され、確定しました。
これを受け、自死遺族と代理人はこのほど改めて文部科学省と甲南大学に「通知書」を送付し、事態の進展と改善への協力を求めました。以下に2種類の通知書を掲載します:
【遺族コメント】
甲南大学2018年の息子の抗議自死は、中井伊都子氏(当時ハラスメント委員長)をトップとする指導死です。
事件当時、直接指導死に関わった人物:中井氏は学生の死の翌々年、甲南大の学長に就任し、その後、遺族の言葉も文科省からの通達も無視し、学生の死に一切触れること無く、更に2023年〜現在も再任中です。
なぜ、公に学長として笑って顔が出せるのか、遺族は道義的理解に苦しみ、はらわたが千切れる思いです。
2020年遺族告発によるメディア報道で、甲南大学は「大学の対応に問題はなかったが、学生の死は悲しい。ご冥福をお祈りします。」とコメントしており、甲南大学からは、今日まで一人の弔問もありません。
「学生自死当日より大学職員には、緘口令が引かれている、学内では個別の対応を禁じられている」と、息子の死後、母と他の保護者が学部教授らを直接訪ねて対面で聞きました。
被害学生と家族へ、その他へ、公へ、相手によって、カメレオンのように態度を変える現学長らの言動を、息子生前のハラスメント事件〜今日まで遺族は目にしてきました。
ハラスメント隠蔽→学生の抗議死→人の死軽視→その後の甲南大学の対応について、甲南内部関係者は誰も違和感を感じないのでしょうか。
「このままでは、また同じ事が起こってしまう」と、生前訴え続けた被害学生が、被害者として扱われず抗議自死にまで追い詰められました。
甲南大学は加害学生らに、まともな躾けもせず、文化会でも、うやむやで終わらせられた苦悩、甲南大学の対応が自死の原因だと、遺書にもあります。
大学初動対応の過ちによって名誉毀損被害が拡大すると、最終的に「格別問題すべき事情までは無いと言える」と、中井伊都子(当時ハラスメント委員長:現学長)、秋宗秀俊氏(当時学生部長:当時文化会責任者)は、被害学生である息子にハラスメント泣き寝入りを強いました。息子は、その苦悩の日々の爪痕を資料で残しています。
甲南大学は教育機関として、当時関わった大学職員は人間として、まともな対応をしてください。