甲南大学教員への荒唐無稽なハラスメント事件、学生自死事件「不適切処理」と同時進行していた「教員処分(文科省への虚偽報告)」 (2)

甲南大学教員への荒唐無稽なハラスメント事件、学生自死事件「不適切処理」と同時進行していた「教員処分(文科省への虚偽報告)」 (2)

2.日本学術振興会による通知・公開とそれに対する行政訴訟

訴訟に至る経緯(どのような状況だったのか?)

前記事の事象時系列をおさらいすると、2019年9月からの甲南大学当局によるお粗末な研究不正使用に関する調査(この間一貫して私的流用は否定)を経て、翌20年8月、大学懲戒委員会より諭旨解雇の処分を受ける。処分理由に私的流用の記述がなかったことから、中島先生は事態の「平穏」のため処分を受け入れる。これ自体が、通常の意味で大学当局による不当な(1次)ハラスメントである。

ところが2か月後の静養中、日本学術振興会(学振)より、10年間の科研費応募禁止の処分を受け、困惑と恐怖に襲われる。「困惑」されたのは、まだこの時点では、6月に大学当局が(本人には知らせずに)「私的流用があった」旨の虚偽報告*を文科省にしていたことを知らなかったからである(この事実は2021年4月に提起する行政訴訟の中で初めて明らかになった!)。また「恐怖」を感じられたのは、多くの大学研究者にとって、科研費応募資格は、研究者の実績と将来に関わる科研費へのアクセスを閉ざされる致命的な意味をもつからである。すなわち、その獲得実績は所属分野=関連学会におけるステイタスを示すのみならず研究者の将来を決める(次職=ポジションを得るための)主要な実績になる。

*研究費の使途状況(私費で多額の金銭を研究に費やしていた状況など)や資産状況(調査当時も非常に恵まれていたこと)について把握していたにも関わらず,国には中島先生の研究費の使途状況や資産状況を全く伝えていなかった(意図的に隠していた)。

【科学技術振興機構本部の玄関】 

そして、当然であるが、行政訴訟の過程で、学振から甲南大学に対し、補助参加人になるよう強い要請があった。この要請は、20年6月に、秘密裏に大学当局によって行われた通報が、学振の処分の根拠になったことに起因する。すなわち、大学によって捏造された「私的流用」の報告は、当時印象の悪かった文科省に対する甲南大学の一挽回手段であったが、中島先生への悪質なハラスメント2次被害をもたらす結果となった。

 

 この間の経緯ともたらされた結果及び今後、についてまとめると以下になる:

1) 行政訴訟の経緯と「実質的勝訴」

  • 訴訟の提起:中島先生は、国(日本学術振興会・文科省)による10年間の処分取消を求め、2021年に大阪地裁へ行政訴訟を提起した(後に甲南大学も国側に補助参加)。
  • 裁判所の心証(勝訴的判断): 約2年の審理を経て、裁判所は「調査に重大な事実誤認があり、私的流用があったとは結論付けられない」との心証を開示。先生の冤罪が認められる形となった。
  • 和解協議の最終段階: 以降は裁判所の仲裁のもと、国との間で本邦法制史上でも極めて稀な「勝訴的和解」に向けた最終協議を行った。

2) 勝訴の代償(心身への影響)

  • 先生は、長期にわたる過酷な裁判闘争と当時の記憶の想起により、重いフラッシュバックやPTSD症状に苦しめられた(※現在は完治)。
  • 先生は、共同研究者に対しては、裁判手続きにより研究が一時停滞したことを謝罪され、今後研究を、時間を掛けてでも完遂する意志を示されている。

3) 甲南大学に対する姿勢と「2つの提案」

  • 未払い賃金の不請求: 大学を相手取ったさらなる訴訟は教職員や学生を傷つけ、大学の平穏を脅かすとして、バックペイ(未払い賃金)を法的請求する意思はないとした。
  • 大学への提案: 自身に支払われるはずの賃金相当額を、以下の用途に活用するよう大学側に強く要望している。
    1. 過去に自殺・自殺未遂をした教職員・学生および遺族への慰霊・追悼(過去の自責の念から)
    2. 大学の研究環境(特に社会科学系)の改善(第二の被害者を出さないため)

4) 結び

中島先生は手続き上の過ち自体への省察と謝罪を改めて述べつつも、関係者への敵意や処罰感情はなく、本件が日本の大学・研究機関のガバナンス改善と今後の平穏で地に足のついた研究活動に役立てられることを切に願っておられる

この行政訴訟により、中島先生は「本邦法制史上例のない『勝訴的和解』を勝ち取られた。これにより、科研費応募禁止期間は短縮=実質ゼロになったが、その代償としての心身への影響は多大なものであり、また大学教員=研究者のキャリアが途切れるという甚大な被害をも被った。これは、中島先生の属する経済学分野において、極めて有用な人材の活躍が極度に制限されたのみならず、アカデミアにおいても取り返しのつかない損失である。一私立大学におるハラスメントが、善良かつ優秀な研究者の一生を左右する重大な事態を引き起こしたことを大学当局は冷静に勇気をもって反省すべきである。このようなことの繰り返しは、長い眼で見たとき所属組織の活力を奪い、その衰退への道に繋がることは誰が見ても明らかである。

文末脚注

文末脚注(注1〜注4)の要約

注1:研究費不正使用の認定に対する反論

認定された不正使用額(約100万円)を大幅に上回る私費(約600万円)を研究に投じており、私的流用は成立しない。調査委員会はこの指摘を無視し続けたのみならず、文科省への通報にも意図的に含めていない

注2:大学側プレスリリースへの不信感

大学が公表したプレスリリース等は「私的流用による諭旨解雇」を思わせる誤解を招く内容になっている。しかし、事前に手渡された実際の解雇通知書に私的流用は処分事由として記載されておらず、極めて不誠実な対応である。

注3:現在の活動状況

現在中島先生は、私設の経済研究所と資産管理会社を運営されておられる。行政訴訟終了後には、1年の療養を経て,経済学の研究を再開され、学会発表や討論を積極的に行っておられるようである。また、所属教会のサポートの下、信徒説教者を目指して神学・宗教哲学の研究を行っておられるとともに、困窮者や避難者等の自立支援を支えるNPO活動にも携わっておられるようである。

注4:大学のハラスメント対応問題と学生自殺事件

2018年、事実無根の噂を広められた甲南大学の学生がハラスメント委員会に申し立てるも、不誠実な対応を遺書で告発して自殺した事件に言及されている。自身が無実の罪を着せられた体験と重ね合わせ、大学側に対し遺族の意思を尊重するよう求めるとともに、哀悼の意を表されている。

再び聖書の一説:

「知恵ある者は,その知恵を誇るな. 力ある者は,その力を誇るな.富ある者は,その富を誇るな.」 エレミヤ書9章23節」

甲南大学教員への荒唐無稽なハラスメント事件、学生自死事件「不適切処理」と同時進行していた「教員処分(文科省への虚偽報告)」 (1)

甲南大学教員への荒唐無稽なハラスメント事件、学生自死事件「不適切処理」と同時進行していた「教員処分(文科省への虚偽報告)」 (1)

本記事から数回にわたり、数年前から甲南大学で起きていた、教員に対するハラスメント事件についてレポートしていきたい。この件に関しては、既にご本人から、何件か比較的詳しい公開文書が発表されている(中島先生のHP: https://kiyotakasakura.wordpress.com/about/)ので、それらをもとにこのレポートを書いていく。公開文書の一つ目は

2023年9月28日(10月5日改定)付けの中島覚書である:

Nakashima_Notice_20230928_2ndRev1005

前半は英語であるが、後半に邦文版がある。

まずこの覚書により事件の概要を明らかにする。覚書は次の3部分で構成されている。

  • 事実経過と甲南大学による「処分」
  • 日本学術振興会(学振)による通知・公開とそれに対する行政訴訟
  • 文末脚注

順に見て行く:

1.事実経過と甲南大学による「処分」

本事案の事実経過を大まかに記したのが次の表1である。発端は、2019年9月中島先生の米国出張を呼び戻す形で開始された研究費不正使用の調査である。

覚書の邦文前半部(表1では2020年10月まで)の要約は以下になる:

1) 諭旨解雇処分の受け入れと経緯

  • 2020年8月、著者は研究費の使用手続きにおける不備を認め(私的流用は一貫して否定)、甲南大学の平穏を願って大学からの諭旨解雇処分を受け入れた。
  • 中島先生は、この処分は誠実な謝罪と反省が認められた結果であると受け止めていたが解雇事由には「私的流用」は含まれていなかった

2) 国による厳罰処分と大学側の不透明な対応の覚知

  • 同年10月、学振・文部科学省(文科省)より10年間の研究費申請停止処分が唐突に下され、中島先生は研究者として極めて深刻な打撃を受けた。
  • その後の行政訴訟の過程で、解雇処分前の同年6月、大学側(中井学長ら)が中島先生の知らぬところで「本人が私的流用を認め、言い訳に終始していた」とする報告書を文科省等に提出し、国へ行政処分を進言していた事実が判明した。

3) 大学関係者への疑問・釈明の要求

  • 疑問1: なぜ解雇処分には「私的流用」を含めなかったにもかかわらず、国へは秘密裏に「私的流用」に相当する処分の進言を行ったのか。
  • 疑問2: 今回の諭旨解雇処分は、一般的な研究機関の懲戒基準に照らして正当と言えるのか。
  • 不満と主張: 大学側の意思決定により当事者や周囲に深刻な実害が生じた以上、納得のいく説明がなされない限り、関係者の道義的責任は免れない

すなわち、大学側は自らの調査で研究費の私的流用を確定できていないにもかかわらず(諭旨解雇処分理由には私的流用は無い)、文科省(学振)には、私的流用があり本人も認めている旨の虚偽報告を行った上で、学振の2020年10月の行政処分に「誤った根拠」を意図的に与えた。これらの疑問について、調査委員会を統括していた学長ら主要役員への説明を要求した。なお、これらの役員は学生自死事件(⇒本ブログに記事多数)で一連の不誠実な対応にもあたっていた!

 実はこの時期の初期(2019年末~2020年初頭)は、本ブログで継続的に取り上げている、2018年の甲南大学学生自死事件の重大な局面と重なっている。すなわち、学生自死事件遺族と関連団体は、2019年11-12月に文科省に、大学に誠実対応を指導するよう求める要請行動を行った。その直後、学生自死遺族が事件の真相究明のための第三者委員会の設置を求めたのに対し、年末に大学側が拒絶・却下している。一方で、公的研究費受け入れに関わる履行の問題が甲南大学にあり,文部科学省から問題視されていたことも後の公判の過程で明らかになっている。ほぼ同時期の2019年12月に文科省から甲南大学に入った調査にはこれらの事情が関係している可能性が大である。さらに、中島先生は出張から帰国後しばらく個人的には配慮されるべき、大変厳しい個人的事情(お母様の体調悪化とご逝去)も抱えておられたという。

 このような状況下で強行された中島先生への大学側の「調査」とそれをもとに進められた、理不尽かつなりふり構わぬ大学側の行為=不当処分は、学生自死事件等文科省に対して減点となる一連の事案処理に焦っていた大学当局が、それらを挽回すべく、中島先生案件を姑息に捏造・利用したものと推定される。まさにアカデミアを標ぼうする組織として恥ずべき振舞である(他の多くの国公私立大学でも同様の例が散見されるが)

筆者注1)大学教員の予算(一般論):大学教員が使える予算は大きく分けて、内部予算と外部予算がある。内部予算は所属組織から支給される比較的低額(<数百万円)なものであり、使途は割と自由である。外部予算には、色々な国の機関(省庁や研究所等)や民間団体、及び企業等に応募して獲得する助成金が含まれる。他に企業との共同研究経費、寄付金などもある。

筆者注2)予算の不正使用:これにはもちろんよくマスコミで話題になる私的流用も含まれるが、大部分は本来処理すべき予算項目を事務的ミスで間違えたというような軽微なもので、本来は有能な予算担当事務職員によって単なるミスとして処理される。一般に有能な研究者ほど、多額の予算、多くの研究予算費目を抱えているので、その種の事務的ミスはしばしば起こりうるし、本来研究者の倫理問題とは区別して考えられるべきものである。

筆者注3)大学の研究者が得られる外部資金として最も広範に配布され、(総額の)規模が大きいものが、文科省が管轄する、いわゆる科学研究費(科研費)であり、その募集、審査、配布などを主に担当しているのが日本学術振興会(学振)といわれる文科省の外郭団体である。

中島先生が引用する聖書の一説をここでも再掲する:

「あなたがたは,自分の裁く裁きで裁かれ, 自分の量る秤で量り与えられる.」 マタイ7章2節

 

次回では、覚書の後半部分日本学術振興会による通知・公開とそれに対する行政訴訟を扱う。

5月11日(月)、甲南大学との第三回目の調停が行われました。また、お蔭様で、Change org署名が6,000筆を突破しました。

5月11日(月)に、甲南大学との第3回の調停が行われました。また、本事件の当事者で現学長の中井伊都子氏は、われわれの訴えを無視し続け、何らの回答もせずに3月末に退任しました。その一方で、皆様のお蔭で署名は順調に増え続け、6,000筆を突破しました。この数は今や甲南大学の学生数を越えようとしています。

この間の調停における甲南大学の姿勢は相変わらず不誠実なものですが、今後も私たちは、本調停において、何度でも、被害学生を「指導死」させた経緯、甲南大学のその後の対応の不誠実さや文科省の度重なる「指導」も無視し続ける態度をさらに明らかにし、甲南大学の新執行部に前執行部の過ちを認めさせ、しっかりとした謝罪をさせたいと考えています。

今後、甲南大学新執行部のより誠実な対応と謝罪を勝ち取るべく、皆様のご協力でさらに署名数を積み増し(次の目標10,000筆)、遺族と代理人をより一層支援する態勢を強化したいと考えています。本署名の再度の拡散に向けた皆様のご協力をどうぞ宜しくお願い致します。

署名発信者

2月2日(月)、甲南大学との第一回目の調停が行われました。また、お蔭様で、署名が5,000筆を突破しました。

現在、甲南大学抗議学生自死事件に関連し、Change orgの署名を進めています。

署名ページ:https://c.org/ZJhtZLwsz4

その現状報告と2月から始まった甲南大学との調停についてお知らせします。

【神戸地方裁判所】

2月2日(月)に、甲南大学との第1回の調停が行われました。また、本事件の当事者で現学長の中井伊都子氏の退任時期も3月末に迫っています。皆様のお蔭で、署名数も5,000筆を突破しました。

今後私たちは、本調停において、自死に至った経緯や甲南大学の対応の不誠実さをさらに説明し、しっかりとした謝罪をさせたいと考えています。中井伊都子氏の無責任な退場は許すつもりはありません。

この調停において、出来れば中井氏在任中に、甲南大学のより誠実な対応と謝罪を勝ち取るべく、さらに署名数を積み増し、遺族と代理人を支援する態勢を一層強化したいと考えています。本署名の再度の拡散に向けた皆様のご協力をどうぞ宜しくお願い致します。

本ブログ編集者、署名発信者

甲南大学学生自死事件 文科省から新たな回答を得ました。

内閣が変わったので、新たな(文部科学大臣)に通知文を出していましたが、このほど以下が回答がありました。これまでと同じように、甲南大学に対し、遺族への丁寧な対応を要請しています。

 前記事にもあるように、10月末、遺族は神戸地裁へ調停申請をし、来年1月に調停が始まる可能性があります。このような要請をずっと受けているにもかかわらず、調停申請に関する朝日新聞の取材への返答にも誠意は見当たりません。すなわち、「相談を受けた当時から可能な限りの対応をとってきた、大学の対応に問題は無かった」と、一辺倒の回答を繰り返しています。
朝日新聞digitalの記事(11月19日掲載):
 現在本件のChange org署名(https://c.org/mcdnPKZ4V8)を続けています。文科省の度重なる要請を無視し続ける甲南大学に対し、真に誠実に「学生の死」に向き合うよう、この署名への賛同と拡散をお願いしています。署名数がどんどん伸びれば(12/1現在1500筆超)申請した調停を強力にバックアップするものになります。宜しくお願いします。

甲南大学抗議学生自死事件遺族、甲南大学に謝罪と損害賠償を求める調停申し立て

11月20日付け下記朝日新聞記事(朝日新聞大阪本社版朝刊より引用)の通り、神戸簡裁に調停を申し立てました。今後については進展が有り次第、また報告させて頂きます。

またAsahi Digitalにおける記事は昨日19日夜、既に掲載されました。

https://digital.asahi.com/articles/DA3S16347774.html?iref=pc_ss_date_article

pdf:消えないデマ、大学の責任は 自死した学生の母親が調停申し立て

甲南大学学生抗議自死事件、文科大臣が変わったため再度通知文書を作成し、文科省に送付しました。

高市政権発足により文科大臣が変わったこともあり、再度文書を作成し、文科相に送付しました。11月5日発送しましたので、もう着いていると思われます。

以下送付文書です:

                                   通知書(引き続きの対応の要請)

松本洋平文部科学省大臣 殿

前略 私は、神戸市東灘区にある私立甲南大学(学校法人甲南学園が設置)に通学していた●●の母〇〇の代理人をつとめる弁護士です。

平成30年3月、当時甲南大学一回生であった●●が所属していた同大学の〇〇部の部長及び前年度の部長が、●●が〇〇部において出店した学園祭の模擬店で売上金を横領した等という事実無根の名誉棄損情報を流し、根拠なく強制退部としました。この名誉毀損情報は、学内の数多くの文化部、文化部に所属する学生、さらには他の学生のほか、他大学の団体にも拡散し、●●は、多数の見知らぬ他者からの心無い中傷を口頭やSNSで受け、本人にとって大切な「信頼」という財産をぶち壊され、将来の社会的生命を絶つ取り返しのつかない事態を招きました。甲南大学は、当時、●●本人から相談を受けていたにも関わらず、適切な名誉回復措置をとらず、さらには、●●が当該名誉毀損情報の拡散がハラスメントであると申立をしたにも関わらず、大学のキャンパス・ハラスメント委員会はこれに該当しないと誤った判断をしたこと等から、●●は、平成30年10月に、抗議の自死に至りました。

【要望の趣旨】

 令和4年3月14日付で、御省から当職宛に「大学に対し、御遺族に対して丁寧に説明することなど、真摯に対応するように要請しております。こちらの要請に対して、大学からは、丁寧に対応していくとの回答をいただいております」とのご連絡をいただいており、令和7年9月22日付で御省の文書においても、大学から説明を受け遺族に丁寧な対応を行うよう改めて要請したとありますが、本日現在、未だに大学側からは、何の連絡もありません。

  • ●及び〇〇に対し、大学が真摯に事実関係を調査の上、謝罪するよう指導をしていただきたく改めて要請します。なお、この件について、母〇〇からのコメントがありますので、添付します(●●を被害学生と表記しております)。

 ※本要請に対する文部科学省についてなされた対応や文科省の考えを、本書到達後2週間以内に書面でご回答下さい。

 

 

「甲南大学学生自死事件」のChange org署名についての補足(署名の実名/匿名問題及び通知先での取扱い)

「甲南大学学生自死事件」のChange org署名へのご署名と拡散を引き続き宜しくお願いします!

【署名の実名/匿名問題及び通知先での取扱い】について

この問題に関し、以下に再度Change org helpから抜粋して引用します:

***********************************

Change.orgは実名主義をとっていますか?利用にあたって身分証明はされますか

Change.orgでは、「戸籍やパスポートなどに記載されている本名使用を義務化する」いわゆる実名主義はとっていません。ユーザーアカウントの身分証明は行っておらず、匿名でアカウントを作成することが可能となっているため、通名や芸名、ペンネームなど、望む名前を使ってアカウントを作ることができます。 Change.orgはオープンなプラットフォームとして、「職場に自分が署名活動・賛同していることが明かされることに不安を感じている」などの人に対して実名を出さずに自由に利用できるよう、どこに住んでいようと、また何を信条としていようと、誰もがサービスを使うことができるような運営体制をとっています。*註

署名を立ち上げるためには、団体名をアカウント名としてオンライン署名を立ち上げることが可能です。また賛同者の中で、署名ページで名前(アカウント名)が知られることが不安という方は、アカウント名とコメントを非表示することもできます。署名ページを開いていただいた上で、賛同するボタンを押す前に、賛同した際、自分のアカウント名及びコメントを表示させる(チェックを外しても賛同はできます)というチェックボックスがありますので、チェックを外すと、アカウント名とコメントは、オンライン署名発信者のみ閲覧可能となり、検索から表示がされなくなります。

(編集者注)結論: Chang org 署名は使用するアカウントに付随する匿名やペンネームなどで実名を明らかにせず行うことが出来ます。また、実名を書いても、署名の際チェックボックスを外せば、署名発信者(始めた人または団体)のみ閲覧可能となります。署名の提出先では、匿名、実名ともそのまま閲覧されますが、付随情報としての住所は詳細でないため、基本、個人の特定は難しいと考えられます。

Change.orgでは、「あなた固有の想い」や「あなた固有の経験」がシェアされ、つながり合うことが、変化をもたらす力になると信じています。オンライン署名発信者のパーソナルストーリーが多くの賛同者の心を動かし、また、賛同者から寄せられたコメントが社会を動かしてきた事例が多く見られています。

*註:あなたではない他者になりすましたアカウント開設は利用規約に違反します。また、複数のアカウントで同じ署名ページへ賛同することもコミュニティガイドラインにて禁じられています。

甲南大学学生自死事件、再度文部科学省に通知書を送付したところ、回答がありました! 

本事件の代理人と遺族は、本年4月に続きこの9月初め、再度、甲南大学学生自死事件に関連する通知書を文科省に送付し、その到着を確認しました。そして最近(9月22日)文科省から回答がありました。以下にその通知書と添付した遺族のコメント、及び文科省からの回答を掲載します。

 現学長の中井伊都子氏は,来年3月任期終了予定ですが、本事件当時のハラスメント委員会委員長として「ハラスメントは無かった」という事件隠蔽のための間違った判断を公にし、被害学生を自死に追い込んだ張本人であり、このまま事件の責任を取ることなく退任(理事長に昇格!?)することは許されません。

 遺族と代理人、及び遺族を支援するチームは、これまでに様々な啓もう・宣伝活動をふまえて、引き続き甲南大学の責任を追及し、謝罪と補償を求める動きをさらに加速する予定です。今後の皆様のご協力を宜しくお願いします。

                  (事件の漫画版youtubeの1ページ)

これまでに作成したyoutubeのURLは以下の通りです。ご視聴をお願いします。

漫画版:https://www.youtube.com/watch?v=5T350Eik9Zs

テキスト版(日本語):https://youtu.be/JHQ78GyIAlI

テキスト版(英語):https://youtu.be/BE1ChgJfT9E

通知書:

 通知書(引き続きの対応の要請)

阿部俊子文部科学省大臣 殿

前略 私は、神戸市東灘区にある私立甲南大学(学校法人甲南学園が設置)に通学していた●●の母○○の代理人をつとめる弁護士です。
 平成30年3月、当時甲南大学一回生であった●●が所属していた同大学の○○部の部長及び前年度の部長が、●●が○○部において出店した学園祭の模擬店で売上金を横領した等という事実無根の名誉棄損情報を流し、根拠なく強制退部としました。この名誉毀損情報は、学内の数多くの文化部、文化部に所属する学生、さらには他の学生のほか、他大学の団体にも拡散し、●●は、多数の見知らぬ他者からの心無い中傷を口頭やSNSで受け、本人にとって大切な「信頼」という財産をぶち壊され、将来の社会的生命を絶つ取り返しのつかない事態を招きました。甲南大学は、当時、●●本人から相談を受けていたにも関わらず、適切な名誉回復措置をとらず、さらには、●●が当該名誉毀損情報の拡散がハラスメントであると申立をしたにも関わらず、大学のキャンパス・ハラスメント委員会はこれに該当しないと誤った判断をしたこと等から、●●は、平成30年10月に、抗議の自死に至りました。
【要望の趣旨】
令和4年3月14日付で、御省から当職宛に「大学に対し、御遺族に対して丁寧に説明することなど、真摯に対応するように要請しております。こちらの要請に対して、大学からは、丁寧に対応していくとの回答をいただいております」とのご連絡をいただいておりますが、本日現在、未だに大学側からは、何の連絡もありません。本人及び遺族に対し、大学が真摯に事実関係を調査の上、謝罪するよう指導をしていただきたく改めて要請します。なお、この件について、母○○からのコメントがありますので、
添付します(●●を被害学生と表記しております)。
※本要請に対する文部科学省についてなされた対応や文科省の考えを、本書到達後 2週間以内に書面でご回答下さい。
令和7年9月3日
530-0047
大阪市北区西天満3丁目14番16号西天満パークビル3号館8階
電話 06-6316-1118(代) FAX 06-6316-0685
い ぶ き 法 律 事 務 所 弁護士 岩 佐 嘉 彦

遺族のコメント(付属資料)

母○○のコメント
 甲南大学のハラスメント放置により、学生から死者が出たことに対し、文部科学省としても真摯に受け止め、対応していただきますよう要望します。

 甲南大学は、2018 年(平成 30 年)3 月、大学が公認するクラブ活動における上級生のハラスメント(被害学生が売上金を横領した等といった虚偽情報の拡散と被害学生に対する根拠のない強制退部)を制止せず、被害学生の声を無視した。そして、当該部への処分を行うどころか、同年4月、大学公式組織である文化会において、秋宗秀俊学生部長指導の責任下で、全文化部に対し、部のお金を横領した人物として、強制退部したことが通知された。秋宗部長は「君やったよね」と被害学生に発言し、伝票を確認するといった調査もなされないまま、事実無根の誤情報が拡散された。その甚大な名誉毀損被害に対して、甲南大学から被害学生への適切な救済処置及び的確な訂正は行われず、逆に、学生の被害が拡大した。さらに、同年9月、甲南大学は、ハラスメント自体が無かったと事件を隠蔽した。

 当然、その対応に納得出来ない被害学生は、自身へのいわれなき名誉毀損を払拭するため「ハラスメントを実行した部長の交代、ハラスメントを行った部活動の一時停止」を主張し「自分はダメージを負っている。納得出来ない」とさらに訴え続けたが、大学側は被害学生を被害者として扱うことなく、秋宗秀俊氏は「当時から部活の停止はないことを伝えている」と取り合わず、中井伊都子副学長は「今もなお問題になっているとは判断していない」と、被害救済とは真逆の高圧的態度の対応をし、被害学生は益々疲弊した上、7か月間訴え続けた名誉毀損被害を無かったものとされた。その日々の苦悩を「全力でやってもやっても、、、ちょっと悩みすぎて、、くそ疲れたわ」と随時親友にメールや口頭で語っている。
 そして、被害学生は、最終的な抗議の手段として、自身の尊厳を守るため、同年 10 月17日、遺書を残して、自死に至った。

 生前のやり取りで、甲南大学のトップとして「ハラスメントは認めない、現在に至ってなお問題視すべき事情まではないといえる」との言葉を繰り返して、被害学生に泣き寝入りを強いた人物である中井伊都子氏(当時ハラスメント委員長、当時副学長)が、学生死亡後の2020年に、学長に就任。事後対応は一切皆無のまま、嘘の情報を発信し、2024年には、再任までしている。
 生前から死亡後の一連の大学の対応は著しく被害学生の尊厳を傷つけるものでり、遺族に対する更なる精神的加害行動である。

 2018年当時ハラスメントを行った学生らには、2024年神戸地裁、2025年大阪高裁において、賠償命令が出ている。その間、新聞や国会での発信があっても、前文科大臣から遺族に真摯に対応するように通達があっても、教育機関である甲南大学が、クラブ活動で死者を出したこと、大学の対応が不適切であったことへの反省を示したことは無い。そして、事件再発防止のための措置も行わず、自治体に学生の死亡報告もしていないことを遺族は知った。
 遺族の告発によるメディアからの取材や、学生への大学HPには「大学の対応に問題はなかった」と発信しており、大学の初動の間違いを発端とする学生の死を軽視したままである。
 学生の死の当日より、大学から職員には緘口令が出ており、現在に至って遺族への対応は一切皆無のまま、大学から一人の弔問もなく、7年も放置されてきた。
 中井伊都子氏は学長として、笑顔で『人物教育の甲南』や「今後も各組織で『甲南らしさ』を追求していきます。」と大学ネット広告で発信しているが、被害学生の命を慈しむという基本的で常識的な教育から脱線していることは、遺族として否めない。被害学生は生前、自身で大学に対しハラスメント被害を整然と7か月間も訴え続け、抗議と苦悩の言葉を文章で残している。
 「このまま何の処置もなしに活動を続行させてしまうと、後々の彼らのためにならないです。今回のことを何も罰せずに、そのままにすると、又、同じことが起こってしまうと考えているので、処分をお願いします(2018年7月)。強制退部の措置について、全体としてハラスメントが行われたと思う(同年 8 月)。強制退部はハラスメントではないのか、納得がいかない、いったい大学のどこに言えばいいのか、自分はダメージを負っている。(同年 9 月)もう甲南にいても何もならない、勉強とか関係なくいい学校じゃない、無駄な学費を払う気にもなれない(同年10月)」その他一連の記録が残されている。事件のあった3月に、被害学生が自ら学生部に被害を届け、中村英雄事務学生部長、秋宗秀俊教授学生部長、中井伊都子副学長、当時父母の会会長、長坂悦敬当時学長、吉沢当時理事長にも、被害学生と母親から報告し悲痛な状況を相談していた。

 事件当時の当該部活動、文化会常任委員会、部長会における学生たちの謂れなき高圧的対応も軽率なハラスメントとして反省すべきもので、被害学生を苦しめたが、その後大学から生徒への適切な指導も事件説明も成されていない。驚くべきことにその後は、最悪の結果となった学生の死を隠蔽したまま、甲南大学では当該公認部活動に対し、学長顕彰授与表彰式や祝賀会が繰り返し開催され、ネット上で祝賀会の様子が発信されている。この7年間の『甲南らしさ』?の大学による行為は教育機関として問題視すべきもので、再発防止ができているとは到底いえない。
 遺族は被害学生の意志を引き続き、甲南大学に説明責任と被害学生への謝罪を求めます。国としても対応をお願いいたします。

文科省からの回答(9月22日付)

甲南大学は教育機関として、また当時関わった大学職員は人間として、まともな対応をして下さい。甲南大学が誠意ある姿勢を示されることを強く望みます。

甲南大学学生自死事件に関連し、文部科学省と甲南大学宛通知書を送付し、 それぞれ通知書到着を確認しました。

前記事で報告したように、2018年の甲南大学学生自死事件に関し、3月に大阪高裁で、加害者に対する名誉棄損行為があったとして、神戸地裁一審判決に続き、賠償判決が出され、確定しました。

これを受け、自死遺族と代理人はこのほど改めて文部科学省と甲南大学に「通知書」を送付し、事態の進展と改善への協力を求めました。以下に2種類の通知書を掲載します:

【遺族コメント】

 甲南大学2018年の息子の抗議自死は、中井伊都子氏(当時ハラスメント委員長)をトップとする指導死です。
 事件当時、直接指導死に関わった人物:中井氏は学生の死の翌々年、甲南大の学長に就任し、その後、遺族の言葉も文科省からの通達も無視し、学生の死に一切触れること無く、更に2023年〜現在も再任中です。
なぜ、公に学長として笑って顔が出せるのか、遺族は道義的理解に苦しみ、はらわたが千切れる思いです。
  2020年遺族告発によるメディア報道で、甲南大学は「大学の対応に問題はなかったが、学生の死は悲しい。ご冥福をお祈りします。」とコメントしており、甲南大学からは、今日まで一人の弔問もありません。
 「学生自死当日より大学職員には、緘口令が引かれている、学内では個別の対応を禁じられている」と、息子の死後、母と他の保護者が学部教授らを直接訪ねて対面で聞きました。
 被害学生と家族へ、その他へ、公へ、相手によって、カメレオンのように態度を変える現学長らの言動を、息子生前のハラスメント事件〜今日まで遺族は目にしてきました。
ハラスメント隠蔽→学生の抗議死→人の死軽視→その後の甲南大学の対応について、甲南内部関係者は誰も違和感を感じないのでしょうか。
 「このままでは、また同じ事が起こってしまう」と、生前訴え続けた被害学生が、被害者として扱われず抗議自死にまで追い詰められました。
甲南大学は加害学生らに、まともな躾けもせず、文化会でも、うやむやで終わらせられた苦悩、甲南大学の対応が自死の原因だと、遺書にもあります。
 大学初動対応の過ちによって名誉毀損被害が拡大すると、最終的に「格別問題すべき事情までは無いと言える」と、中井伊都子(当時ハラスメント委員長:現学長)、秋宗秀俊氏(当時学生部長:当時文化会責任者)は、被害学生である息子にハラスメント泣き寝入りを強いました。息子は、その苦悩の日々の爪痕を資料で残しています。
 甲南大学は教育機関として、当時関わった大学職員は人間として、まともな対応をしてください。