山形大学のケース (3)
昨年末の2名の相次ぐ自殺の後山形大学は次のようなメッセージを出している.
学生諸君へ(学長メッセージ)
昨日小白川キャンパス内で、学生の死亡事故が発生致しました.ご家族のお気持ちを察すると断腸の思いであります.衷心よりご冥福をお祈り致します.また、学内で学生が亡くなられたことは、誠に痛恨の極みです.
人の死は、ご家族、友人をはじめ周りの全ての人に深く永い悲しみを与えるものです.
悩み事があれば、一人で抱え込まず、どんなことでも結構ですので、保健管理センターや相談窓口に話をしてください.また、ご家族や友人、教職員など話しやすい人に是非相談してください.
皆さんも悩んでいる人をみかけたら、親身になって相談にのっていただくとともに、相談窓口に話しに来てください.
大学としても二度と同種のことが起きぬよう再発防止に向け万全の対策を講じてまいりますが、併せて学生の皆さんとも力を合わせ、この状況を乗り切って参りたいと思います.
平成29年10月25日
山形大学長 小山 清人
これには大学関係者にさえ「あまりに形式的すぎる」との疑問の声が出ている.
個人情報保護の観点から厳しい守秘義務があり、また公判中であることから具体的な言及を極力避けたいことは垣間見えるが、殆ど当事者意識、及び具体性の無い他人事のような印象を与える.加害者に学内処分をする一方で、裁判で争う姿勢を貫く態度と照らし合わせてみると、「乗り切りたい状況」とは、学生の窮状ではなく大学のメンツ(危機?)の方ではないかと勘ぐられても仕方が無い.大分大学のケースと比べ、どちらの姿勢が真に大学の価値を上げ将来の発展に繋がるかは大変興味深い問題で、今後を注視したい.