キャンパス・スクールセクハラ性暴力前科者への警告ー(3)

キャンパス・スクールセクハラ性暴力前科者への警告ー(3)

 昔のことだから、大したこともしてないから 逃げられると思っている多くの「隠れ加害者へ」ーいつ告発が来るかもしれません!謝罪は今からでも遅くないのでは? もしくは今しがみついている役職からさっさと退場しては?退場しても、告発されることは減るかも知れないが、性犯罪の罪は一生消えませんが(民事では賠償の対象になり得ます)!

2番目の注目記事は以下のものである:https://bunshun.jp/articles/-/60020(#4)

「何だ、文春の記事か?」と斜に構える方もおられるかと思うが、これが含まれる一連の記事(#1~4)は猪谷千香氏(弁護士ドットコムニュース記者)の最近の著書ギャラリーストーカー-美術業界を蝕む女性差別と性被害 https://www.amazon.co.jp/dp/4120056163? から一部抜粋の形で構成されたものである。#1~3、#1: https://bunshun.jp/articles/-/59913、#2: https://bunshun.jp/articles/-/59914、 #3: https://bunshun.jp/articles/-/60019も全く酷くかつおぞましい内容であるが、ここで扱う#4は天下の東京芸術大学における信じられないような話である。他の(日本の?)芸術系大学でもよく似たことが頻発しているのであろうか?#4の記事のタイトルは『新入生に「性的な一発芸」を強要する“東京藝大のヤバさ”「露出の多い衣装、亀甲縛りも」「ショックでした」』である。教育機関ではあまり表っては聞かれない「用語」も混じるので、そのリアルさを感じてもらうために本文から何カ所か引用する:

#1~3では、(以下青字=引用)美術業界で権力を握る美術家やキュレーター、学芸員による、女性作家に対する壮絶なセクハラや性暴力の実態 が紹介されたが、そうした作家たちの中には、学生時代から同じ大学の先輩や教員らからハラスメントを受けているケースも少なくないということだ。美術業界に人材を輩出してきた芸術大学や美術大学と呼ばれる専門の教育機関において、である。

まさにその種のハラスメントの具体例を本記事は報告している。上原さん(女性、引用者注)は取材時、まだ20代。たった数年前の新歓で新入生だった上原さんの心を打ち砕いた「テリブル」(酷い)なこととは何だったのだろうか。彫刻棟にはアトリエが備えられており、体育館のように天井が高く、大型の彫刻でも設置できるようなスペースになっている。普段は仕切りがあるが、新歓のときはそれを取っ払い、学生らが全員入れるように空間がセットされる。アトリエの前方にはステージが用意され、教授陣には「観覧席」が設けられ、学生たちはステージと教授たちの間に置かれた低いテーブルの前に座るというスタイルがお決まりなのだという。

あまりに性的で、ありえない新入生歓迎会

 新入生を迎えるための会に、なぜステージがあるのか。

 彫刻科の新歓では毎年、新入生は全員、一発芸をしないといけないんです。一発芸は大体、セクシャルなもので、それも男性が喜ぶようなものです。たとえば、男子学生が音楽に合わせて一枚ずつ着ている服を脱いでいくのですが、服の下に何枚もパンツを履いてたり……。女子学生はレオタードやスクール水着など、できるだけ身体が露出するような衣装を身につけたり、亀甲縛りをした女子学生もいました。ショックでした」

 大学生の新歓にふさわしくないワードが飛び出して驚き、思わず「亀甲縛りとは、SMプレイでみるあれですか」と確認してしまった。「はい。SMのあれです。私たちのときは、グループで一発芸をすることは許されなくて、1人ずつやらされました」

 上原さんも、身体のラインがはっきり出るような衣装を着て、モノマネの一発芸を披露させられた。ショックを受ける上原さんに、さらに追い討ちをかけたのは、一発芸のあと、司会をしていた3年の男子学生から、胸のサイズを聞かれたことだった。すでにお酒が入り、酔っていた男子学生の言葉に、多くの学生が笑っていた。

一発芸を断れない理由は「美大特有の空気」

 事前に一発芸を断ることはできなかったのだろうか、と疑問を持つが、それも難しかったという。

「藝大や美大を受験するための予備校大手は3つしかありません。浪人生も多いので、学生の間には、入学前から予備校時代にできた上下関係があります。新歓の時には、予備校時代の先輩たちから、こういうのやりなよ、と一発芸の指示が飛んできます。私にも1学年上の先輩から指示がありました。もちろん嬉々としてやる学生もいますが、多くの新入生が雰囲気に飲まれて、『やりたくないです』と言える空気ではありませんでした。先輩たちは新入生のノリをみて、『あいつら使えるかどうか』という判断をします。それで、その後の評価が決まってしまうので、嫌とは言えないのです」

 美術業界の特殊性は、予備校時代からの人間関係が大学でも続き、場合によっては卒業後の作家活動にも影響することにある。作家たちは自由に創作活動をおこない、作品だけで勝負しているというイメージが強いが、実は予備校や大学時代からの人脈で仕事をする場面が少なくない。

本当に恐ろしい業界だ!

 (中略)「100人とか200人いるような学科であれば、1人欠席しようが誰も気にしないと思うのですが、20人の中の1人だと、『あの子いなかったよね』と言われて、目をつけられてしまいます」。一発芸を断ることで、先輩や同級生たちとの人間関係を壊したり、教授をはじめ学科全員が集まる場を白けさせてしまったりすることを、入学したばかりの新入生がどうしてできるだろうか。

 投稿者自身は、別の美術系大学で、実習助手(助教?)らによる個人的な好き嫌いに端を発した理不尽かつ執拗なパワーハラスメントが横行していると聞いたことがある。しばらく(コロナ?)前とはいうものの、これでは、ハラスメント対策が義務化される前の、古い体質の企業における、新人歓迎会や職場でのパワハラと何ら変わらないかもっと酷いのではないだろうか?2025年現在、東京芸術大学各科の新入生歓迎会がどうなっているのか、是非内部の学生諸君からの報告と大学当局の見解を聞きたいものである。

藝大美大(に限らないが、、、)を目指す子弟をお持ちの親世代の方、知人などに内情を尋ねたり、志望大学の口コミなどの評判などを良く調べ、リスク回避を試みた方が良いのは間違いない。

 

キャンパス・スクールセクハラ性暴力前科者への警告ー(2)

キャンパス・スクールセクハラ性暴力前科者への警告ー(2)

 昔のことだから、大したこともしてないから 逃げられると思っている多くの「隠れ加害者へ」ーいつ告発が来るかもしれません!謝罪は今からでも遅くないのでは? もしくは今しがみついている役職からさっさと退場しては?それでも、告発されることは減るかも知れないですが、一生性暴力の罪は消えません(民事では賠償の対象になり得ます)!

前の記事(2022年2月22日投稿―(1))からはや3年もたってしまい、この間の怠慢をお詫びしたいと思います。この(2)の記事では、旧聞に属しつつある2023年の幾つかの客観的な(大手マスコミを中心とする)報道記事をもとに、「芸術系」の諸事件を報告・告発していきたいと思います。念のため改めて宣言しますが、私たちの姿勢は一貫して、出来る限り客観的な報道記事等に基づいて作成しており、根拠不明なSNS記事をさらに拡散するようなことは絶対行いません。

まず、元となる報道記事の最初は以下のものです。

早稲田大学セクハラ事件のコメントに反響…あー地獄、もう傍観者になるのはやめよう」

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/321530

この記事は、前の記事で「2番目の事件」として告発したケースの続編です。元々の記事は

https://digital.asahi.com/articles/DA3S15167321.html?_req

ですが、上の「日刊ゲンダイ」の記事は、福岡県出身の音楽プロデューサー、作詞家、作曲家である松尾潔さん(1968年福岡県生まれ)の連載コラム「松尾潔のメロウな木曜日」

https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/4408

(ちなみにそのコラムは惜しくも今年1月30日に打ち切られてしまった(泣!)。NHK-FMの番組も!何てことだ!)の#30である。松尾さんのコラムから少し長いが引用させてもらうことにする。実名などがはっきり入っているので:2023年4月のこの事件に関する東京地裁判決に関連し、

判決は、早⼤⼤学院で指導教官だった⽂芸評論家の渡部直⼰⽒(71)からセクハラを 受け、⼤学も適切さを⽋いた対応をしたとして、現代⽂芸コースの元院⽣で詩⼈の深沢レナ(筆名)⽒(32)が渡部⽒と早⼤に計660万円の損害賠償を求めた訴訟に対してのもの。訴状には、16年⼊学の深沢⽒は、渡部⽒からふたりきりでの⾷事などを求められ、 17年には「俺の⼥にしてやる」と⾔われたとある。⼤きな精神的ダメージを受けた彼⼥は授業から⾜が遠のき、18年3⽉には退学。その後相談した学内のハラスメント防⽌室は、退学者の訴えは取り上げないと受け取れる対応をしたという。東京地裁は双⽅に合わせて約60万円の賠償を命じた。⼀⾒勝訴のようでいて、この数字は安い。安すぎる。年間授業費にも満たぬ⾦額、と書けばわかりやすいか。しかも深沢⽒はセクハラに加えて教員の⽴場を利⽤したアカデミックハラスメントもあったと訴えていたが、東京地裁はその主張を退けた。「たった⼀度の過ち、冗談を⾔っただけ」という渡部⽒の説明に納得しかねる彼⼥は、判決後の記者会⾒で「セクハラはたった⼀度の過ちなどではありません。被害者のその後の⼈⽣を決定的に変えてしまいます」と語った。

⼀⽅の渡部⽒はどうか。この問題を受けて18年7⽉には教授を解任された渡部⽒だが、 すでに「復権」を果たしているとぼくの⽬には映る。翌19年には早くも主要⽂芸誌で健筆を振るっていたし、先⽉刊⾏されたばかりの単著に⾄っては、柄⾕⾏⼈(81)と蓮實 重彦(86)というこの国の「知の巨⼈」ツートップ(本当に?)がそろって帯に推薦⽂を寄せているのだ。権威中の権威のお墨付きを得た敵。深沢⽒の⼼痛はいかばかりか。同情を禁じえない。

(中略)

記者会⾒で深沢⽒は「ハラスメントによって奪われるのは修⼠号のように⽬に⾒える形のものだけではありません。わたしにとっては、それは⽂学でした」と述べた。ぼくは彼⼥よりハートが強かったわけでもない。もう⽂学なんて距離を置けばいいやと思えたのは、たまたま⾃分には⾳楽があったから。⼤学に⽂句を⾔うわけでもなく⾳楽に逃げたぼくもまた、渡部⽒のような尊⼤な教員をのさばらせることにきっと加担していたのだ。 「最⼤の悲劇は悪⼈の暴⼒ではなく善⼈の沈黙であり、沈黙は暴⼒の陰に隠れた同罪者で ある」──キング牧師の⾔葉を思い出す。傍観者になるのはやめ、勇気をもって声を上げ よう。難しいことだけどね。気づけば⾃分より若い⼈に囲まれることが増えたぼくも、彼 らが何か⾔い出せない雰囲気を作っていないかどうか気をつけながら⽇々を積み重ねていきたい。  

最後に。早⼤は賠償⾦60万円とは別に深沢⽒に学費を全額返還せよ。そして現代⽂芸コースは彼⼥に謝罪すべし。話はそれからだ

 まさに正鵠を得たコラムであり、私自身も傍観者であることをやめ、何度も立ち上がる気力と勇気をもたねばならないとつくづく思う。

【独自】「看護師になりたくて入っただけなのに」教員からの”罰”を回避するため『生徒同士で互いを監視』異様な学校生活を生徒らが証言【スクープ】【MBSニュース特集】(2024年11月13日)

MBSニュースで報道された兵庫県相生市の看護学校のパワハラ実態を独自取材した動画を転載します。

https://youtu.be/RYCwgCj-8_Q?si=x4zEn0fCV-XkJfKH

 

「甲南大学学生自死事件」に関するまんが版youtube動画が完成!

「甲南大学学生自死事件」に関するまんが版youtube動画が完成しています! 改めてご視聴と再度の拡散をお願いします。

甲南大学ハラスメント被害学生抗議自死事件 漫画版 2401102

まんが作者榎屋克優先生のXは@enokiyamangaです。様々な大変興味深くかつインパクトのある漫画が満載です!

 

「私立大学看護学部におけるアカデミックハラスメント」のyoutubeについて

以前公開していました標題のyoutubeですが、事態の進展が有りましたので、非公開としました。事案についての記事は2024年2月22日投稿していますので、そちらをご参照下さい。以前のyoutubeのご視聴を希望される方は、お問い合わせ欄にメール下さい。宜しくお願いします。

 

 

これまでの投稿記事のyoutube動画を作成・公開しています!(甲南大学学生抗議自死事件)

これまでの投稿記事の内、甲南大学学生自死事件でのアカデミックハラスメントに関するyoutube動画を作成・公開しています。被害学生の声が正しく社会に届くように、皆様による拡散をお願いします。

甲南大学の事案:

「甲南大学ハラスメント被害学生抗議自死:大学が冤罪被害隠蔽 240227」

 

https://youtu.be/JHQ78GyIAlI

 

「Konan University – Student Protest Suicide Case Questioned-240229」

https://youtu.be/BE1ChgJfT9E

【速報】甲南大学HP・学長中井伊都子氏略歴の一部削除される!

前記事でわれわれは、甲南大学HPにおける「学長再任のお知らせ」の記事内に正しくない記述があることを指摘しました。即ち「2019年10月 国連人権理事会諮問委員会委員(現任)」とある記述は、(国連のデータなどによると)一期3年のみの任期で辞めているはずなので、正しくないのではないか、という主張でした。上記の記述は、2月26日(月)の時点で削除されたようです。前記事と同時にyoutubeを配信したのは2月25日(日)ですので、異例に早い対応かと思います。

ただ、昨日削除されたとしても、2022年9月の退任後現時点までほぼ1年5ヶ月、上記の委員退任のアナウンスはなかったばかりか、少なくとも「正しくない記述」は「学長再任のお知らせ」記事(2022年12月22日付)が出てからでも約2ヶ月そのままであった事実は変わりません。

甲南大学は、再任する学長の略歴を「正しくない記述」を利用して取り繕う以前に、人権問題の専門家である学長の見識を生かし、これまでの取り組みを反省して、学生の人権問題を率先して取り上げる姿勢を明確にし、真に学生を大切にしていく姿勢こそアピールすべきではないでしょうか

甲南大学公式HP・中井伊都子学長の現行履歴に問題あり!

甲南大学学生自死事件遺族からの訴えー遺族の言葉(3)2023/12/22現在、甲南大学HP「学長再任のお知らせ」に中井伊都子氏プロフィールが、正しくないと思われる内容を含む形で掲載されています。

「第18代 甲南大学学長・中井伊都子(なかい いつこ)略歴(2023/12/22現在)」の中の「2019年10月 国連人権理事会諮問委員会委員(現任)」の記載は、正しくないと思われます。 私たちは、2021年8月15日に国連に対し「中井伊都子氏は国連人権理事会諮問委員に不適任者である」という抗議文章を送付しました。私たちは、抗議文章送付後の経過を注目していました。その後、中井伊都子氏は、昨年になって同理事会諮問委員会委員を2019年10月〜2022年9月の1期のみでやめている(通常は再選されて2期務めるが、再選されていない)ことが判りました。このことは国連の関連ホームページ

https://www.ohchr.org/en/hr-bodies/hrc/advisory-committee/members

でも明らかです。にもかかわらず、2024年現在の甲南大学公式HP(上掲)には中井氏の現任略歴として今も同委員であるかのような記載がなされています。

 ハラスメント被害者学生の遺族として、念のため井坂信彦衆議院議員事務所(甲南大学所在地議員)から外務省へ事実確認をお願いしました。2024年2月16日、外務省人権人道課から井坂事務所に「中井伊都子氏が現任ということはない」との回答がありました。

 甲南大学の組織では、これまで2018年に抗議自死した学生に対するハラスメントを隠蔽放置し、その結果起こった抗議学生の死を軽視してその後の対応を全くしていない一方で、事実と異なる形で国連の重要ポストさえ大学広報の手段として利用しているように思えます。

 甲南大学関係者の皆様、兵庫県知事、神戸市長、神戸市内産官学代表者・関係者の皆様、中井氏関係団体の皆様、甲南大学と組んでいるマスコミの皆様、この常識はずれの倫理観が欠如した姿勢を放置したままで済ませるのですか?これからも中井氏と笑顔で一緒に映った写真や記事を公に発信することができますか?

皆様の誠実な対応を期待します。

 

私立大学看護学部におけるアカデミック・ハラスメント

看護学校のハラスメント事例として新たに次のような声が寄せられました。当事者からの報告を以下に掲載します(管理人)

私立大学看護学部における実習科目履修拒否の裁判

近時、看護学校における教員の生徒に対するハラスメントが大きな社会問題となっています。そのようなハラスメントの一事例として、私が経験した事案を紹介します。

 私は、大阪府内のある私立大学の看護学部に2020年に入学しました。
 私は、3年次に当たる2022年度の冬学期に開講された看護実習のうち、いくつかの科目で不可となりました。背景には、寝る時間を確保出来ないほどの大量の課題を出されたり、体調不良になった際に医療機関の受診をさせてもらえない、理不尽な叱責をうけるなどの、私から見るとハラスメントとしか言いようのない対応があったと私は感じています。

 私は、学内のハラスメント相談窓口にそれらの問題について申告しました。
 一方、卒業のためには不可となった科目の再履修が必要となりますが、大学は、学長と学部長の連名で、私に対して大学教員に対してクレームを入れるような態度について改める旨求める文書を送ってきました。
 学長は、学内のハラスメント対策委員会の委員長を兼ねており、その学長がそのような文書を送ってきたことは、中立性を疑わせるものだと思います。
 私は、2023年度冬学期に実習授業の再履修を登録しましたが、大学は、教育研究評議会で、私について2023年度の実習科目の履修を認めないと決定しました。この決定については、学則上の根拠はないようです。
 その理由として、大学は、私が過去に(提出物をなくされたり、テストのことについて誤った情報を流したことなどについて)教職員に対してクレームを言い、教員側がそのことによってメンタルに負荷がかかり、退職すると言い出すなど、その対応に苦慮しているところ、大学として、「安全配慮義務」に基づいて、教員に対して私の実習を担当するよう命ずることはできないからだ、と説明しています
 しかし、仮に、私が研究教育活動に支障が出るレベルでそのような行為を行っているのであれば、学則に従って停学などの懲戒処分を行うなどするのが筋であると考えられ、学則の根拠なくこのような学生にとって不利益な措置を取り、私の在学契約に基づく権利を侵害するのは違法であると考えられます。このままでは、私は退学に追い込まれることを余儀なくされてしまいます。

 そこで、私は、管轄の地方裁判所に、大学を設置している学校法人に対して、大学が私に対して2023年度冬学期に実習科目を履修させることなどを求める仮処分を申し立てました。
 そして、去る2024年1月12日、裁判所は「債務者は、債権者に対し、令和5年度冬学期に、債務者が設置する●●大学看護学部看護学科の別紙科目一覧(注:大学が履修拒否した科目が記載)記載の各科目を仮に履修させよ。」との仮処分命令が発令されました。
 仮処分命令は、仮にその結果に不服があったとしても、その結果に従う義務が発生します。しかし、大学側は、不服申立て(保全異議)を行う一方、裁判所の命令には従うことがなく、私は、実習科目の受講ができないまま、時間だけが過ぎています。
 大学は、私立大学であったとしても高等教育の担い手として公的な側面があるにもかかわらず、大学が学生に対してこのような対応をしていることは由々しきことと思います。

 今後、大学側には、仮処分命令を踏まえた誠実な対応を行ってほしいと思います。

大学教員採用時ハラスメント処分歴の調査・確認・対処徹底の動き!現教員、特に幹部(執行部)教員へこの動きを速やかに拡大すべき!?(2)

大学教員採用時ハラスメント処分歴の調査・確認・対処徹底の動き!現教員、特に幹部(執行部)教員へこの動きを速やかに拡大すべき!?(2)

民間のDBS議論

NHKの解説記事

https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/487681.html

によれば「日本版DBS」とは、子どもと接する職業に就く際、性犯罪歴がないことの証明を求める新たな仕組みであるとされている。(以下記事から、文章と図面を引用)、、、「DBS(=Disclosure and Barring Service)」はディスクロ―ジャー・アンド・バーリング・サービス、前歴開示・前歴者就業制限機構の略で、それぞれの単語の頭文字をとって「DBS」と呼ばれています。子どもに接する仕事に就く人に性犯罪歴がないことを確認する制度で、すでにイギリスで導入されています。
 制度の概要は、まず子どもに関わる職業や活動を行う事業者が就業を希望する人の承諾を得てDBSに性犯罪歴などのチェックを依頼します。DBSは裁判所や警察の情報などを照会し、仕事に就きたい人本人に証明書を発行。事業者にも通知します。これによって性犯罪歴がある人の採用を未然に防ぐことができます。

現在のところ、子ども家庭庁の有識者会議から制度の方向性を示す報告書が出された段階であるが、議論が煮詰まらず先の国会での法案提出・成立には至らなかった。今後議論を詰めるべき課題としては、制度の対象をどの範囲まで広げるか、或いは過去の犯罪歴を遡るとき、どの時点まで問題にするのかなどがある。

これらの資料を見ると、制度適用の範囲として1)教育に関する職種(いわゆる教員から関与する事務職員、雑用係まで?)と2)「性犯罪の中身」(通報、不起訴・起訴、執行猶予、無罪・有罪)についての慎重な議論と線引きが必要になると考えられる。その一方で、大学教員についてはどうあるべきなのか?われわれの見解は

新採教員のセクハラ歴のチェックだけで十分か?大学版DBSの導入を!?

というものである。以下その方針と理由を説明する:

具体的には、この調査・確認・対処方針を次の3つの方向に拡張すべきである:

1)新たに教員として採用しようとする人をチェックするなら、その前にチェックする側、即ち全ての国公市立大学現教員のハラスメント調査を並行してやり、結果を公表すべきである。

2)特に(まずは)全所属教員を「管理指導」する立場の執行部メンバーのハラスメント履歴を丁寧に調査し、結果を速やかに(一般教員の結果より先に)公表すべきである。何故なら、執行部教職員は、教育・研究者としての高い実務能力に加え、高度な管理能力と道徳的規範や倫理性が求められる立場にあるからである。また公的・私的に発言する機会も多くその社会的影響力は無視出来ない。まさに、鯛は頭から腐るからである。

3)そして、ハラスメントの処分歴のある者は言うまでも無く、以前通報されたもの、疑わしい事例に関与したものへは、過去事例の徹底再調査をさらに進め明確なハラスメント行為が確認された場合は、直ちに辞職勧告を行うべきである。

 即ち、新規(若手)教員の採用時に前歴を調査し選考の基準の一つに使うなら、まずは今大学に籍のある教員・研究者がその資質に関し自ら点検する姿勢が必要である、と考えられる。なぜなら、このブログでも散々指摘してきたように、現教職員によるハラスメントにより、日々学生や教職員の被害者が再生産され続けており、自死事件も度々起こっているからである。さらなる問題は、次の点である:文科省の「指示」により、全ての大学でハラスメント相談を受け付ける機関や相談について「審議」する組織は一応設置されているが、現場の声を聞くと、事実上機能していない場合が殆どである。原因は「加害者」の抵抗により、「審議会」で問題が棚上げにされたり放置されている間に、被害者学生・教職員は卒業・自死・強制退職していき、加害者側はハラスメントがなかったことになるという状況が再生産されている。この意味で、残念ながら大学にはこれらの問題に関し、当事者能力は皆無で、その状況を解決するための第三者委員会は大学では殆ど設置されない。また時々噂を聞く、大学の学長選考に関する派閥争いや軋轢は大規模なパワーハラスメントの格好の舞台であり、大学全体の力が著しく削がれていることも多い。

 ハラスメント問題に関して大学という知の殿堂、或いは高い教育理念を持つ組織にふさわしい当事者能力を絶えず形成・更新して行く第一歩として、まずは自らのハラスメント履歴の点検・公開・それに基づく処分を早急に進めるべきである。近い将来、この面での大学の姿勢が研究成果や学生・大学院生を育てる実績以上に、受験生・保護者のみならず社会から評価されるときの重要な指標となると考えられる。或いは大学評価の重要な位置基準になると考えられる。

 このことは、多くの会社・メーカーの社会的評価が色々な面(原材料の調達・サプライチェーン、廃棄物排出が及ぼす環境影響、労働者の働き方・広義の労働条件など)で人権を尊重する姿勢が一貫しているか、で議論され始めているのと対応している。