【名古屋工業大学】
最近の報道によれば、名古屋工業大学において、セクハラ・アカハラを伴う事例の発生があったそうである(2019年12月)。以下に、大学からの報道発表を転載する。また根拠とされたハラスメント防止ガイドラインのpdfを引用するする。割と厳密なガイドラインがあるのに、複数のハラスメントが一体になった悪質な事例の気がするが詳細は明らかでない。 ==========
懲戒処分の公表について
国立大学法人名古屋工業大学は、社会的説明責任を明確にするとともに、職員の服務に関する自覚を促し、不祥事の再発防止に資することを目的として、下記のとおり懲戒処分を公表します。
1.被処分者 大学院工学研究科 教授
2.処分年月日 2019年12月19日
3.処分内容 停職 3月
4.事案の概要
同教授は、学生に対して継続的なセクハラを行った。また、教員及び学生に対して不適切な指導及び過度な言動により精神的苦痛を与えた。
これらの行為は本学が定めるハラスメント防止ガイドラインに反しており、同教授を懲戒処分として停職(3月)とした。 ==========
職員の懲戒処分について
本学が定めるハラスメント防止ガイドラインに反してハラスメントを行った本学教授について、本日、当該教授を停職(3月)としました。当該教授の行為は、大学の教職員としてあるまじきもので極めて遺憾であり、被害に遭われた方や関係者の皆様に深くお詫びいたします。
大学として、この度の事態を厳粛に受け止め、今後このようなことが起こらないよう、教職員に対してより一層の意識啓発を図り、また、体制を更に整えることでハラスメント防止に努めていく所存です。 ==========
2019年12月19日 国立大学法人名古屋工業大学長 鵜飼 裕之
お問い合わせ先
本件に関すること 名古屋工業大学 人事課
①人事課長 箕浦(Tel:052-735-5010)
②人事課副課長 佐久間(Tel:052-735-5023)
上記電話番号が繋がらない場合は、(Tel:052-735-5375)までお願いします。
担当者から折り返し連絡させていただきます。
E-mail : roumu[at]adm.nitech.ac.jp
広報に関すること 名古屋工業大学 企画広報課
Tel: 052-735-5647
E-mail: pr[at]adm.nitech.ac.jp *それぞれ[at]を@に置換してください。
【帯広畜産大学】
帯広畜産大学では、助教によるアカデミックハラスメントについて、軽めの処分がなされたようであるが(2019年10月)、その後続いてさらなる処分が課され、少しもめている感じが見受けられる。処分に対する異議申立等の制度は勿論あるように思うが、どうであろうか。 ==========
教員の懲戒処分について(*2)
2019年10月31日
本学教員に対して,下記のとおり懲戒処分を決定しましたので公表いたします。
記
被 処 分 者:助教(男性・40代)
処分事案の概要:停職2週間の懲戒処分を受けたにもかかわらず,停職期間初日から計6日間出勤した命令違反
処 分 内 容:停職(6か月)
処 分 日:令和元年10月29日
【学長コメント】
本学教員がこのような行為を行ったことは誠に遺憾であり,心より深くお詫び申し上げます。また,今回の事態を重く受け止め,今後このようなことが起こらないよう,より一層規律の遵守を徹底し,社会の信頼回復に努めて参ります。
令和元年10月31日
国立大学法人帯広畜産大学
学長 奥田 潔
職員の懲戒処分について(*1)
2019年9月4日
本法人職員に対して、下記のとおり懲戒処分を決定しましたので公表いたします。なお、被害者のプライバシーを保護する観点から、本件の詳細につきましては、公表を差し控えさせていただきます。
記
被処分者:助教(男性・40代)
処分事案:ハラスメントに関する措置の遵守事項違反及び誠実義務違反
処分内容:停職(2週間)
処 分 日:令和元年9月4日
【学長コメント】
本学教員がこのような事態に至ったことは誠に遺憾です。
同教員の行為は、教員としてあるまじきものであり、被害に遭われた方をはじめ関係各位に深くおわび申し上げます。
今回、このような事態が発生したことを重く受け止め、教職員及び学生等への意識啓発を推進し、今後、このようなことが起こらないよう,再発防止にあたっていくとともに、信頼の回復に努めてまいります。
令和元年9月4日
国立大学法人帯広畜産大学
学長 奥田 潔
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【静岡県立大学】
2019年3月に、下記のような講師に対する処分が発表されている。これによれば、事案の発生は少し前(2016~2017年)で、長期に渡り複数の学生に対し様々なハラスメントが行われたようである。一般に大学では、学生の退学、卒業等により当事者が現場にいなくなると当局がうやむやにしたり握り潰してしまうことが良くあるが、時間をかけて調査し処分まで進めたのは評価できるのではないだろうか。但し、被処分者の性別明示は必要であろうか?
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本学教員による本学学生へのアカデミック・ハラスメント行為に係る懲戒処分について
本学学生に対してアカデミック・ハラスメントを行った本学教員を、懲戒処分としましたので、下記のとおり公表します。
処分概要
被処分者
静岡県立大学講師(女性)
処分の内容
停職1ヶ月
処分の理由
被処分者は、2016年4月から2017年6月までの間、被処分者のゼミに所属する複数の学生に対して、長期にわたり、繰り返し、学生の人格を否定する(傷つける)発言や、ゼミの主要な活動から排除されたと学生が受け止めてしまう発言、ゼミ活動の水準や位置付け・指導の方針などの基本的姿勢は徹底して不変とし、それに従うか他のゼミに移るかの「二者択一」を迫る発言、学生の心身の状況及びプライバシーに関する配慮に欠けた追い詰める発言を行うといった、アカデミック・ハラスメント(アカハラ)を行い、学生の修学上の権利を侵害した。
処分日
2019年3月27日(水曜日)
学長コメント
本学教員によるアカデミック・ハラスメント行為により被害にあわれた方と、その御家族、及び関係の方々に、心よりお詫び申し上げます。
高い倫理性が求められる教員がハラスメントを行うことは決して許されるものではなく、全教職員を対象とするハラスメント防止研修を行うなど、その防止に取り組んできた中での今回の事件は、誠に遺憾であります。
この事態を重く受け止め、ハラスメント防止対策を強化し、学生が安心して勉学に専念できる環境を整えるとともに、大学の信頼を回復するよう努めてまいります。
2019年3月27日
静岡県立大学 学長 鬼頭 宏
【滋賀県立大学】
この例も若干旧聞に属するが(2017年)、当時の副学長が処分されていることは特筆すべき点で、多くの大学でハラスメント対策や告発制度は名ばかりで機能していない(特に大学の執行部=幹部のメンバーは事務局長が防衛に回ることがしばしば)が、この大学では一定機能しており珍しく自浄作用があることを示唆している。また報道発表も匿名ではあるものの具体的なハラスメントの内容が細かく報告されており、処分の内容に相応する酷さであることが推測できる。以下、公開されている関連文書を紹介する。
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本学教員の懲戒処分について(お詫び)
本学教員による女子学生に対するセクシュアル・ハラスメントについて、このたび該当教員に対し、停職等の処分を行いました。
本学では、ハラスメントの防止に関する規程を定め、ハラスメント相談員を設置するとともに、研修会を実施するなど、良好な教育・研究環境の整備に努めてまいりましたが、このような事態となり、学生、保護者や県民の皆さまをはじめ関係者の方の信頼を大きく損なう結果となりましたことを深くお詫び申し上げます。
大学として、今回の事態を真摯に受け止め、今後、このような事態が発生することのないよう再発防止に向けた取り組みを推進してまいります。
1 被処分者 人間文化学部教授(60歳代 男性)
(事案発生当時)理事・副学長 兼 人間文化学部教授
2 処分の内容 停職2月(平成29年10月11日付け)
3 処分の理由
被処分者は、遅くとも平成27年8月には、申立者と現地調査の日程や集合場所等についてLINEを通じて頻繁に連絡を取り合っていたが、特に平成27年12月から平成28年5月までの間には、外出や食事といった調査研究に関係の無い個人的な誘いが13回、教員と学生との関係において不要とみられる日程確認のための連絡が5回認められた。
また、当該期間中に調査研究とは関係の無い場所を私有車で申立者と2人で少なくとも3回訪問している。中でも平成28年1月2日には、申立者を調査だけでなく温泉に誘うとともに、翌1月3日には、実際に福井県内の道の駅に併設されている温浴施設を訪れていた。
このほか、平成28年3月には、被処分者の依頼した作業に従事するため、申立者が学内に宿泊することを特に問題視することもなく認めるとともに、翌朝に申立者を誘い朝食を共にした。
被処分者の一連の行為は、本学「ハラスメントの防止等のために公立大学法人滋賀県立大学役員および職員が認識すべき事項についての指針」においてセクシュアル・ハラスメントになり得る言動として例示する、「食事やデートにしつこく誘うこと」や「不必要な個人指導を行うこと」にあたるものである。
これらの被処分者の行為は本学就業規則第45条第1項第1号などに該当することから、懲戒処分を行ったものです。
4 再発防止の取り組み
大学として、今回の事態を真摯に受け止め、今後、このような事態が発生することのないよう再発防止に向け以下の取り組みを推進する。
(1)本日、理事長から事案の発生した人間文化学部の学部長および学科長に再発防止と学生に対するきめ細かな相談対応や就学上の配慮などについて指示した。
(2)本日、緊急に各学部長および事務局管理職を招集し、理事長から再発防止の徹底を指示した。
(3)役員・教職員と学生それぞれに対し理事長緊急メッセージを速やかに発出する。
(4)教職員全員に学生とのLINEによる1対1のやり取りや2人きりでの出張など、学生との接し方についてあらためて点検する。
(5)全学を対象にハラスメント研修を11月13日に実施するとともに、事案の発生した人間文化学部等でも別途研修を行い、教職員一人一人のハラスメントに対する認識を深めるとともに、ハラスメントの未然防止を徹底する。
また、学生に対しても、あらためてハラスメントに関する相談窓口(ハラスメント相談員)を周知する。
(6)被処分者については、二度とこのようなことのないよう外部機関の主催するハラスメント研修を受講させ理事長あて報告を求める。
平成29年10月11日 公立大学法人滋賀県立大学 理事長 廣川 能嗣